パンのはなし

 ベーカリーカフェメニュー①『クロックムッシュ』

おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.30(2012年1月号)

カフェで楽しまれるパンメニューとしてサンドイッチ、サラダなどの惣菜との盛り合わせプレートにスープまたはドリンクを付けたものが多く見られますが、中には高カロリー・高脂肪なメニューもあります。そこで、美味しいけれどカロリーが高いからと敬遠されないようにヘルシー食材を用いるなど栄養面も考え、◎1食あたりのカロリーは約500kcal ◎1日に必要な野菜量の1/3(約120g)を1食分に使うという2つをクリアできるメニューづくりを心がけました。

ベーカリーカフェメニュー①『クロックムッシュ』

《クロックムッシュ・プレート》
クロック・ムッシュ
レタスとトマトのサラダ
紅 茶
《栄養成分(1人分)》
エネルギー 645 kcal
たんぱく質 25.5 g
脂 質 35.3 g
炭水化物 55.1 g
ナトリウム 1343 mg(食塩相当量 3.4g)

ベーカリーカフェメニュー①『クロックムッシュ』

《ヘルシー版クロックムッシュ》
クロックムッシュ
レタスとトマトのサラダ
ブロッコリーのにんにく炒め
紅 茶
《栄養成分(1人分)》
エネルギー 469 kcal
たんぱく質 20.9 g
脂 質 20.9 g
炭水化物 49.5 g
ナトリウム 1431 mg(食塩相当量 3.6g)

〜ヘルシーポイント〜

☆約30%のカロリーカットしたクロックムッシュ

クロックムッシュ*のホワイトソースは通常バターと牛乳でつくりますが、今回はオリーブオイルと無調整豆乳を代用して豆乳ホワイトソースをつくりました。また、クロックムッシュはホワイトソースを食パンの間と上の2箇所に塗ることが多いのですが、豆乳ホワイトソースをパンの上だけに塗りました。なお、食パンの間には豆乳ホワイトソースの代わりに粒マスタードとマヨネーズを少量塗ることで美味しさは損なわれません。このような工夫をすることで、クロックムッシュ単独のカロリーが590kcalから418kcalと約30%もカロリーカットすることができました。

☆全粒粉40%配合の食パンにすることで食物繊維含有量が約1.5

パンは通常の食パン(10枚切りの食パン2枚あたりの食物繊維は1.8g)の代わりに全粒粉40%配合の食パン(2枚に含まれる食物繊維が3.0g)で食物繊維をより多く摂ることができます。それに加えて、粒マスタード、チーズをサンドしているため全粒粉の風味が苦手な方でも美味しく食べてもらえます。

*クロックムッシュ(仏語:croque-monsieur)とは
フランスを発祥の地とするトーストの一種で、カフェやバーで軽食のメニューとして提供されています。パンにハムとチーズをはさみ、バターを塗ったフライパンで軽く焼いて、ベシャメルソースやモルネーソースを塗っており、ゆで卵や野菜をはさむ場合もあります(wikipediaより)。

ヘルシー版クロックムッシ

材料&作り方:2人分

  1. 耐熱皿にオリーブオイル(大さじ1弱)、小麦粉(大さじ1)も入れてゴムべらで混ぜ合わせラップをして電子レンジ(600W)で1分加熱します。
  2. 1に無調整豆乳の半量(100ml)を加えてよく混ぜ合わせてラップをして90秒加熱して、その後残りの豆乳、塩・こしょうを加えてラップをして90秒加熱して豆乳ホワイトソースをつくります。
  3. 全粒粉40%入り食パン(10枚切り)4枚を準備します。食パンの片面に粒マスタード・マヨネーズを塗った上にハム1枚をのせて食パン1枚ではさんだらフライパンで両面を焼きます。
  4. 3の上に豆乳ホワイトソース、スライスチーズ1枚をのせてトースターでチーズがキツネ色になるまで焼けたら出来上がりです。

ブロッコリーのにんにく炒め

作り方

  1. 耐熱容器にブロッコリー(1/2個)を小房に切り分けて、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で1分加熱します。
  2. オリーブオイル(小さじ1)、にんにく(小さじ1/2)を入れたフライパンを熱して、1のブロッコリーとコンソメ(小さじ1/4)、水40mlを加えて強火でサッと炒めます。お好みで塩・胡椒で味を調えたら出来上がりです。

今月の食材(豆乳)

スーパーなどの店頭にある豆乳には3つの種類があります。
・成分無調製豆乳("豆乳"と表記)は丸大豆を搾ったままのもので、脱脂加工大豆で作ったものは無調製豆乳とはいえません。
・調製豆乳は豆乳に砂糖、植物油脂、カルシウムなどを加えて飲みやすくしたものです。
・豆乳飲料は調整豆乳に果汁、コーヒーなどを加えて豆乳臭さを少なくしているため飲みやすくしています。
イソフラボンなど豆乳で健康に期待できる成分は成分無調整豆乳>調整豆乳>豆乳飲料という順番に多く含まれていますが、大豆の風味が強いこともあるため、大豆特有の臭いが苦手な方は飲みやすいところから始めることをおすすめします。