パンのはなし

 ″作りおきおかず″でらくらくパン食②

おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.19(2011年2月号)

″作りおきおかず″でらくらくパン食②

前回は、パン食がより手軽に準備できて、より美味しくするための"作りおきおかず"の第1弾『豚ひき肉のスタミナ炒め』についてご提案しました。今回からそれを用いたパン食メニューをご紹介していきます。

《今月の献立》
バゲット
ソパ・デ・アホ
 =『豚ひき肉のスタミナ炒め』+にんにく+バゲット
菜の花とアーモンドのバター醤油炒め ・ ミニトマト

ソパ・デ・アホ(にんにくのスープ)

スペイン語でソパ(sopa)はスープ、アホ(ajo)はにんにくという意味です。硬くなったパンとにんにくを利用したスペインでは有名なスープです。刻んだパンを加えることでトロミのあるスープとなり、腹持ちがいい上に身体の芯から温まります。このスープには生ハムや辛味のあるチョリソといったものを使う事が多いのですが、今回は"作りおきおかず"を利用することで、コクのあるスープが短時間に出来上がります。

材料:4人分

にんにく 3かけ 
オリーブ油 大さじ3(約30g)
フランスパン 3切れ(約60g)
パプリカ粉末 小さじ1.5
ブイヨン 1個
600cc
1個
食塩 小さじ1/5
黒胡椒 少々
豚ひき肉のスタミナ炒め 75g 
レシピの詳細についてはおいしい簡単ヘルシーパン食 NO.18(2011年1月号)をご覧下さい。

作り方

  1. にんにくは芽の部分を取り除いて薄切り、バゲットは1cm角に切っておきます。
  2. 鍋にオリーブ油を入れて中火で1のにんにくをうっすらときつね色になるまで炒めます。
  3. 『豚ひき肉のスタミナ炒め』と粉末のパプリカを1の鍋に加えて軽く炒め合わせたら、水とブイヨンを加えて強火で一煮立ちしたところで弱火にして約10分コトコトと煮てから、塩・黒胡椒で味をととのえます。
  4. 最後に、3の鍋に溶き卵を流し入れ全体をかき混ぜて火を消したら、出来上がりです。

〜調理のポイント〜

にんにくの量はお好みで増やしたり減らしたり調整可能です。オリーブ油でしっかりときつね色になるまで炒めた方が、にんにくの香ばしさがあってマイルドな味わい深いスープになります。
バゲットを1cmぐらいに小さく刻むことで、スープのとろみがでます。スープに使用するパンとして今回はバゲット(硬くなってしまったもの)にしましたが、その他にもリーンなパンであれば合います。

菜の花とアーモンドのバター醤油炒め

にんにくのスープを煮込んでいる時間を利用して、旬の野菜を使った一品です。

材料:4人分

菜の花 1パック 
バター 12g
醤油 大さじ1
砂糖 小さじ1/3
アーモンド 20g

作り方

  1. 菜の花は茎の固いところを切って、茎の部分は縦半分に包丁を入れます。アーモンドは粗く刻んでおきます。
  2. 1の菜の花をラップに包みレンジで約1分加熱した後、冷水に取って水気を絞って5cmほどの長さに切ります。
  3. バターを入れたフライパンを火にかけ、2の菜の花をさっと強火で炒めます。全体にバターが馴染んできたら、調味料とアーモンドを加えて軽く炒めたら出来上がりです。
  4. トースターでこんがりと焼いたバゲット(スライスしたもの)にのせても、バター醤油で炒めた菜の花と合います。

〜今月の旬(菜の花)〜

ほのかに苦みのある菜の花は、β-カロテン・ビタミンCなど栄養価の高い緑黄色野菜で、免疫力を高め、かぜの予防に役立ちます。また、ビタミンEも豊富に含まれており、血行を良くするため寒い時期に食べて欲しい野菜の1つです。今回はビタミンEをたくさん含むアーモンドも一緒に炒めているので、あまり苦みを感じないで美味しく食べられます。

パン食メニューの栄養成分

エネルギー 396 kcal
たんぱく質 13.6 g
脂 質 17.1 g
炭水化物 48.5 g
ナトリウム 929 mg
(食塩相当量 2.4 g)