ベーカリーカフェメニュー⑥『ラップサンド』

おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.35（2012年6月号）

いよいよ本格的な暑さがやってくる季節、こんな陽気にぴったりの"ラップサンド"をご紹介します。トルティーヤというクレープのような薄焼きパンは野菜や肉などの具材をたっぷり巻いても片手でも食べやすく、また、タンドリーチキンのスパイシーな味が食欲をアップさせます。 　
今回も２パターンのセットメニューを用意しました。甘辛和風チキンのラップサンド、タンドリーチキンのラップサンドの2種類で、どちらともベーカリーカフェメニューにありそうなスタイルにしました。両者の栄養成分を見比べてみるとカロリーと脂質が大きく異なることが分かります。後者は鶏肉の皮を取り除くことでカロリーコントロールができる上、スープにも野菜やカルシウム源となる牛乳を使用しているのでビタミン・ミネラルが効率的に摂れます。このようにスープを付けたメニューでも1食あたり約500kcal、そして1日に摂りたい野菜量の約35％が補えます。

写真を見比べてどちらの方が野菜たっぷりに見えますか。答えは右のメニューの方で約120gの野菜が使用されており、左のメニューで使用されている野菜は80gですので、約1.5倍も多く補うことが出来ます。このように、生野菜サラダとしてだけではなくスープとしても美味しく、かつ無理なく沢山の野菜を摂ることができます。

甘辛チキンのラップサンド

ラップサンドに使用したトルティーヤ（スペイン語 tortilla）は、すり潰したトウモロコシから作る、メキシコ、アメリカ南西部および中央アメリカの伝統的な薄焼きパンです。現代では、小麦粉から作られた同様のものもトルティーヤと呼ばれています（wikipediaより）。薄焼きである形状を活かして、野菜やお肉（ケバブなど）を包んで食べる"ラップサンド"をよく見かけます。

材料＆作り方：２人分

【甘辛チキン】

1. 鶏もも肉（1枚）を半分にカットして、厚みのある部分は包丁で観音開きにして均等な厚さにしてから、塩・胡椒（少々）、おろしにんにく（小さじ1/2）を混ぜ合わせます。
2. 1のもも肉に、マーマレード（30g）、醤油・みりん・日本酒（各大さじ1）を加えてもみ込んで冷蔵庫で約2〜3時間ほど漬け込みます。
3. 天板にクッキングペーパーを敷いた上に2のもも肉を並べて、200℃に余熱したオーブンで20〜30分くらい加熱し、焼き上がったら1cm幅にカットしておきます。

【ラップサンド】

1. フライパンで軽く温めたトルティーヤ（2枚）を半分に包丁でカットします。レタスは千切り、トマトはざく切り、紫オニオンは薄くスライスして水にさらしておきます。
2. 1のトルティーヤにマヨネーズ（大さじ1）を薄く塗った上に、1の野菜、そして甘辛チキンをのせて端から巻いて爪楊枝でとめたら出来上がりです。

タンドリーチキンのラップサンド

材料＆作り方：２人分

【タンドリーチキン】

1. 鶏もも肉（1枚）の皮と脂肪を取り除き、半分にカットして塩小さじ1/3）、胡椒（少々）をもみ込んでおきます。
2. 1のもも肉に、レモン果汁（小さじ1）、おろしにんにく・おろし生姜（各小さじ1）、ヨーグルト（100g）、カレー粉、はちみつ（各大さじ1）、醤油（小さじ1/2）、トマトケチャップ（30g）を加えてよくもみ込んだ状態で、冷凍庫に一晩置いておきます。
3. 天板にクッキングペーパーを敷いた上に②のもも肉を並べて、200℃に余熱したオーブンで20〜30分くらい焼きます。

＊甘辛チキンもタンドリーチキンもオーブンの他に、フライパンや魚焼きグリルでも焼けます。

【ヨーグルトソース】

1. ボウルにヨーグルト（30g）、マヨネーズ（10g）、レモン果汁（小さじ1/2）、パセリ（みじん切り・大さじ1/2）を混ぜ合わせて、塩・胡椒で味を調えます。

【ラップサンド】

1. フライパンで軽く温めたトルティーヤ（2枚）を半分に包丁でカットします。レタスは千切り、にんじんはせん切り、サラダほうれん草は３cm幅にカットします。
2. 1のトルティーヤに野菜、そしてタンドリーチキンをのせて、その上からヨーグルトソースをかけ、端から巻いて爪楊枝でとめたら出来上がりです。

コーンスープ

材料＆作り方：２人分

1. 鍋にコーンクリーム缶（190g）、牛乳（180ml）、コンソメ（小さじ1/4）、塩・胡椒（少々）を混ぜ合わせ、温かくなるまで中火にかけたら出来上がりです。

〜ヘルシーポイント〜

☆鶏肉は皮を取り除いてヘルシーに！

鶏肉は唐揚げ、焼き鳥、チキンソテーなど幅広いメニューで使われています。中でも鶏もも肉は胸肉より水分が多くジューシーで柔らかい部位になりますが、皮の下にある脂肪でカロリーを多く摂ってしまいがちです。下表に、鶏もも肉１枚(皮つき、皮なし)の栄養価の比較を示しました。鶏もも肉の皮を取り除くことで脂質は約80％減、エネルギーは65％減と大幅にカロリーカットをすることが出来ます。

しかし、健康のために全ての鶏料理で皮を取り去ってしまうと、照り焼きチキンのようなカリカリに香ばしく焼けた皮の旨味もなくなってしまい美味しさが半減してしまいます。そこで、鶏皮がなくても美味しさは変わらないメニューの１つとして"タンドリーチキン"がおすすめです。皮を取り除くことで漬け込む際のスパイスやヨーグルトなどがよく馴染み、焼くときも脂でべたつきません。