ベーカリーカフェメニュー⑨『イギリス・
コロネーションチキン』
おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.38(2012年9月号)
今回はオリンピックの舞台となったイギリスでの有名なパンのおかずをとりあげます。日本のサンドイッチ専門店あるいはカフェでも、ロンドン五輪に合わせてイギリスに関連するメニューが販売されていました。そこで、今回はイギリスでポピュラーな“コロネーションチキン”サラダと大麦の入った野菜たっぷりのスープ、イングリッシュマフィンのワンプレートメニューにしました。下の写真にあるボリュームが1人分なのですが、エネルギーは約430kcalと低カロリー、しかも野菜はたっぷりと170g(1日に摂りたい野菜の約5割)摂ることができます。
コロネーションチキンサラダ
コロネーションチキンは現英女王クイーンエリザベスⅡ世の戴冠式のパーティーで出された料理で、コロネーションとは“戴冠(式)”という意味です。カレー風味マヨネーズで和えたチキン料理です。 今回はイングリッシュマフィンと合わせました。マフィンを上下半分に割ってこんがりと焼き色がつくまでトースターで焼いて、レタスなどの野菜、そしてコロネーションチキンサラダをのせてオープンサンドにできるワンプレーとにしました。このコロネーションチキンはチャバタやフォカッチャなどリーンな配合のパンに合います。
材料&作り方:4人分
- 玉ねぎ(1/2個)は粗みじん切り、アーモンドスライス(大さじ2)はフライパンで乾煎りしておきます。
- 鍋にコンソメスープ(固形コンソメ1/2個、水400ml)を入れ火にかけ、沸騰したら鶏もも肉(皮なし1枚)をそのまま入れます。再び沸騰したら弱火にして15~20分中心に火が通るまで茹でます。茹で上がったらお皿に取り冷ましてから、薄切りにします。
- フライパンにオリーブオイル(大さじ1/2)を熱し、1の玉ねぎを炒め透き通ってきたら、カレー粉(大さじ1/2)、ターメリック(小さじ1)を加えて3分ほどスパイスの香りが立つまで弱火で炒めます。
- 3にトマトピューレ(小さじ1)と白ワイン(50ml)を加え、弱火で水分がなくなるまで煮詰めてから、お皿に取り出して冷まします。
- ボウルにAの材料を合わせたところに、2の鶏肉、4のカレーペーストを加えて全体を混ぜ合わせたら、
- お皿にレタス(1/5個・一口サイズに手でちぎる)、トマト(2個・8等分くし切り)、紫たまねぎ(1/4個・縦半分にカットして薄くスライスして水にさらす)、5のコロネーションチキンを盛りつけて、1のアーモンドスライスを散らして出来上がりです。
*ヨーグルトは酸味が少ないタイプ、チャツネがない場合はあんずジャムで代用可。
*冷えても美味しく食べられるため、サラダの他にサンドイッチのフィリングにも向いています。
大麦入りベジタブルスープ
スコットランドのような寒冷地で育つ大麦は古くから親しみのある穀物で、大麦と野菜スープ“スコッチブロス”はイギリスでは一般的な料理です。夏向けにトマトの風味を活かして、そして大麦からの自然なとろみのあるスープに仕上げました。
材料&作り方:4人分
- 厚切りベーコンはにカットして、にします。
- 鍋に火をかけて、まずベーコン(1枚・1cm幅)を炒めて脂がでてきたところに、オリーブオイル(大さじ1/2)、にんじん(1/2本・1cm角切り)、たまねぎ(1個・1cm角切り)、セロリ(薄切り)を入れて炒めます。
- 2の鍋に白ワイン(30ml)を回しいれて炒めてアルコールを飛ばします。さらに、トマトソース缶(1缶)、コンソメ(1/2個)、水(500ml)、そして大麦(スープ用40g)を入れて15分くらい弱火で煮ます。
- 大麦がやわらかくなったら塩(小さじ1/4)、黒胡椒を入れて味を調えたら出来上がりです。
〜ヘルシーポイント〜
☆食物繊維たっぷりの大麦を活用しよう!
食物繊維は日本人に不足しがちなので、普段の食事で積極的に摂りたいものです。食物繊維の多い食品として、レタス、ごぼうなどの野菜が一般的に知られていますが、実際には穀物(特に大麦)にも多く含まれています。大麦100gあたりの栄養成分はエネルギー341kcal、たんぱく質8.3g、脂質1.3g、糖質67.4g、食物繊維10.4g(水溶性6.3g、不溶性4.0g)、ナトリウム0mgです。
大麦は香りや味にくせがないため、スープはもちろん、サラダなどでも楽しむことが出来ます。今回のようにスープで食べる場合、丸麦タイプはプチプチとした食感が楽しいのでおすすめです。