ベーカリーカフェメニュー⑬『スープ&ブレッド』
おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.42(2013年1月号)
今回は、寒い季節に体の芯から温まるスープ&ブレッドをご紹介します。スープに合わせてパンの種類を変えたり、とろみのあるスープはパンにつけて食べたり、一緒に食べるスープでパンの美味しさが広がります。また、スープの食材としてたくさんの野菜でつくることでボリュームたっぷりの“食べるスープ”ができ、食事のメイン料理にもなります。 カフェメニューにあるスープ&ブレッドでは、2から3種類のパンが籠に盛り合わせた状態で提供され、色んなパンの種類と一緒にスープを楽しむことができます。 下の写真のようなパン食1人あたりのエネルギーは 410kcal、そして野菜は120g(1日に摂りたい野菜の約34%)を摂れます。
海老と根菜チャウダー
体を温める食材としてにんじん、れんこんなどの根菜類があります。また、ビタミン豊富なかぼちゃ、特にビタミンEは血行を促進して体を温めてくれます。また、高たんぱく質・低脂肪の海老はタウリンも含まれており、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。このように、根菜類の野菜を中心とした海老を使ったスープに低脂肪牛乳と隠し味程度のカレー粉を加えることで、特に冷えが気になる方におすすめのスープにしました。
材料&作り方:2人分
- 玉ねぎ(1/2個)、にんじん(1/2本)は1.5cm角、れんこん(小1個)は皮をピーラーでむいて一口サイズの乱切りにします。かぼちゃ(80g)は皮と種を取り除いて一口サイズにカットします。無頭海老(冷凍:6尾)は流水で解凍したら、殻(尾の部分は残す)をむいて背から包丁で切り込みを入れます。
- サラダ油(大さじ1/2)を入れた鍋を熱して、1の玉ねぎ、にんじん、れんこんを炒めて、白ワイン(大さじ2)を加えてアルコールを飛ばします。そこに、薄力粉(大さじ1)を振り入れて野菜と炒め合わせて、水(300ml)、コンソメ(小さじ1)、1のかぼちゃを加えて強火で煮立たせたら、弱火で蓋をした状態で10分煮ます。
- 鍋のかぼちゃに火が通ったことを確認して、1の海老を加えて火を通します。
- 低脂肪牛乳(200ml)、カレー粉(小さじ1/4)を加えて弱火で5分くらい煮込み、最後に塩・胡椒で味を調えます。
パンの付け合わせに 〜オリーブオイル&ハーブ塩〜
パンとスープは相性がいい食べ合わせですが、今回はパンにつけるオリーブオイルを添えて、パンのおいしさを引き出します。フランスパンのように塩分が多めのパンでしたら、オリーブオイルだけでも良いのですが、パンの種類によってはオリーブオイルに塩・胡椒、あるいはハーブを組み合わせるなど調味料を加えることでより美味しくなります。
今回はカンパーニュに、オリーブオイル、塩・胡椒そしてドライハーブ(バジル)を加えました。 オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は動脈硬化の原因ともなる悪玉のLDL-コレステロールを下げる働きがあります。パンにはバター、ジャムと合わせている方も、たまにはオリーブオイルと合わせてみてはいかがでしょうか。
〜組合せポイント〜
季節に合わせた食材選びが必要となります。トマトや茄子など夏野菜を使ったスープは体を冷やす食べ物となりますが、今月号のように、かぼちゃ、にんじんなどの根菜類は体を温めるので冬のスープにはもってこいの食材です。このように、旬の食材を使用すれば体に優しい季節に合ったスープづくりができます。
れんこん、ごぼう、大根などの根菜は一般的に煮物に用いられる食材ですが、今回のようにチャウダーのようなスープにも合わせることができます。